二つ並んだ点が、伸びてって線になる。
二つ並んだ線は、交わる事は無い
平行線
どこまでいっても
「俺は闇なんだ、そんで きみは光」
「そんなことないよ。 俺にはよくわからない」
座って抱え込んだ小さな身体
ゴン=フリークス
弟の・・・トモダチ
知人、ヒソカの・・・青い果実
俺にとっては 邪魔で今後危険因子となる存在
ひとにこういう風に意識して触れることはあまりないので微妙な感覚だけど悪くはない
触れる肌が妙にあたたくて気持ちが悪い気もしたが
「俺はヒソカとは違うんだよね。徹底的な闇なんだ。」
「だから、よくわからないってば」
黒くて少しかたい髪を撫でると少しおとなしくなった
弟たちとは違う、でもペットのミケでもない感触
「ヒソカは虫だと思うよ」
「なにそれ」
「闇にも属せるし、光も求める。」
「うーん・・・」
「まあでも虫なんて光を求めたって最後には死んじゃうわけだけど」
「・・・きらいなの?」
「虫なんてきらいだね。家とかに沸いてでたら即効で殺せるし、殺すよ。」
「ヒソカのほう・・・」
「どっちでもないよ。 殺せるか殺せないかでいうと、今は殺せない だけど」
「・・・そう。」
ヒソカはきっといつかこの少年に関わることで死ぬだろう、と思う。
この少年に殺されるか、この少年を何かから庇って死ぬか
もしかしたら少年を殺した上で 自分も死ぬか 腑抜けになってどうでもいいやつに殺されるか
弟も、キルアもきっとそうだも思う。
キルは闇だったのに いつからかそれを羽に模して光へと向かっていってしまった。
「俺は、君に関わることで死んだりしないよ」
「・・・うん、」
思い切って手を握ってみた
傷つけること以外の動作はあまりわからないのでできるだけ気をつけないと骨を折るだろう
ひとに触れることを意識しすぎるとなんとなく身体がこわばる気がした
殺しやただの欲の捌け口や何かに利用するためではない目的で、他人に触れるなんて
「うーん・・・難しいな」
手を握ったつもりなのになんだか変なかたちになってしまった。
まあいいかな。
「イルミ、離して」
相手にいわれてやっぱり変だったかなぁと思ってぱっと手を離すと今度はゴンが俺の手を握った
しっかり握ってしまうと 反射で多分つぶしてしまうのを知っているから
俺の小指だけそっと包むように
「やっぱり変は変だよ。それ、」
「でもいーじゃん。さっきよりマシだよ」
えへへ、と笑った
本能が「殺したい」と「触れてみたい」を同時に鳴らしている
無理だよ
色々と考えたけど
両方同時はやっぱり無理だから俺はなにもしないし、できなかった
殺すのも、無理だし
触れるのも、無理だった
いつのまにかゴンは俺の胸のところに頭を預けて眠っていた
「なんかあったかくて気持ち悪いよ」
しかも俺の指をしっかりと握ったまま
きっとこのまま
この平行線は一生まじわらないけれど
このままもうすこし、君と並んでいたい
交わらない 平行線で
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箇所箇所が恥ずかしい。
スキンシップへたくそなアニキがかきたかっただけ。
手をつなごうとしてもらきっと右手で右手をつかんだり、変な角度になったりすればいい(何それ。
イルミとゴンはヒソカとゴンよりもっと遠い。本当になんか共通点が無い光と闇みたいなところが萌えると思う。
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