髪を下ろして普通の服を着て、化粧もしていないヒソカとその国で出会ったのはほんとに偶然で
ついくせで戦闘体制をとった俺の頭を
白い手はぽんぽんと軽く撫でて制した
「仕事中なんだ♪僕もほんとはヤりたいんだけど、今はできない★」
「そ、そうなんだ」
なんだか拍子抜けしたけれど、
別に俺としても今は他にやることがたくさんあり過ぎてヒソカどころじゃなかった
「あれ?」
「どうしたの?◆」
「う、ううんなんでも…ない」
頭を横に振るとヒソカはなんだかとてもうれしそうに俺の頭のてっぺんからつま先まで眺めて
満足そうにうん、と頷いた
「君はものすごく強くなったね、感じてるよ★」
俺の手を掴んでオーラを確認してるのかずっとその手をみている
「・・・・でも、」
「え?」
「なんでもない♪」
にっこりと笑う その顔がどうにもやさしくみえてしまうのは
化粧がないからなんだろうか
しかし
俺、ヒソカのこと目標にしてたはずのに
なんで戦いたいって今思えないんだろう
それにヒソカだったら文句なしに強い
仕事がおわったあとでもいいから仲間になってくれたらとても心強い
・・・なのに
ヒソカは暫く黙っていたけど、俺の手を離してまた笑って、それから口をうっすらひらいてこういった
「そっちはどうだい?なにかおもしろいことでもあった?」
――大変なんだよ!!!!
すごく大変なんだ
ヒソカくらい強いひとの力が…必要なんだよ
そう大声でいって彼の腕を掴んで仲間のところに引っ張っていきたかった
のに
「…なんだ」
「ん?◆」
「面白いことなんかないよ。ただ修行が毎日大変なんだ」
ヒソカは少し俺の目をみたあとで腕を組んで
「そう★ 強くなったのは修行の成果なんだね◆次、会うときがたのしみだ♪」
そういうと笑うのをやめて膝をついてかかんで俺の頬を両手で包んで顔を近づけた
「ッ・・・・・・」
唇が重なって
ヒソカの感情みたいなものがオーラにのって少しだけ流れてきた
それがなんだか俺には表現できない感情で
ただなんだかとても目頭があつくなって
誤魔化すように目を閉じて キスに夢中になったフリをした
「生きて」
唇が離れる瞬間に聞こえたかすかな声はどちらのものだったかもわからなくなってしまった
そして俺の前から、彼は完全に消えていた
「困るねぇ、オトコノコってのは★ 目を離すとすぐに大人になっちゃうんだから◆」
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地域名とか、どのあたりの展開とかはぼかしてみたけど
個人的にはキメラアント編あたりを想像。
今ヒソカに外であったらどうするかな、仲間にするかなぁとか色々考えて捏造。
本当はヒソカさんはちょっとわかってて誘われにいってました。
ヒソカはゴンを死なせたくないから仲間になりたくて
ゴンはヒソカを死なせたくないから仲間に誘わなかった
それでもヒソカが無理に仲間にならなかったのは、ゴンの気持ちを察してしまったのと
やっぱりゴンの可能性に賭けてみたくなったからで
っていう酷い妄想でした。
ハンター…ヒソカ出てきてほしいような、今はでてきてほしくないような。
此処にきて主要キャラ死にそうなくらい辛い展開になってる気がして怖。
カイトが元に戻ったらちょっとはなんか希望がみえてくるんだけどなぁ。
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